2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧
中村航、角川マガジンズ☆☆☆国語よりも数学が得意、社会よりも理科が得意ってだけで工業大学に入学した鳥山ゆきなは勉強でも部活でも熱中できるものがなく、入学したばかりの校内を彷徨っていました。 工業大学は女子が少なくて、ゆきなが所属する機械工学科…
初野晴、角川書店☆☆☆題名や本の表紙を見ると、「恋愛小説かな?」と思わせますが、恋愛は全くありません。内容は学園ミステリーです。 頭よりも体が先に動き出す元気な女子高校生、穂村チカと吹奏楽部の仲間で頭は良いのだけれども皮肉屋の男子高校生、上条…
原田マハ、集英社☆☆☆主人公の丘えりかは10代でアイドルを目指して芸能界デビューするも鳴かず飛ばずの日々を送り、現在は32歳のタレントです。唯一、細々と続けていた毎週土曜日午前9時半から9時55分までの旅番組が打ち切りになり、仕事が何もなくな…
人は絶望すると過激になる生き物です。内に向かえば自殺になり、外に向かえばテロになります。 長い間、努力が報われない生活を送り、全てを失った人が、 『どうせ俺なんて』 と絶望して、世の中に復讐の意味を込めて犯罪にはしる人のことをネットスラングで…
水原佐保、角川書店☆☆☆題名に《青春俳句講座》とありますが、中身はミステリーです。人が殺されたり、暴漢が襲ってきたりということは微塵もなく、小説の中であっても暴力は苦手、という方にも安心なミステリーです。 どんな謎が登場するかといいますと、試…
中田永一、小学館☆☆☆アンジェラ・アキの《手紙~拝啓 十五の君へ~》を基にした小説。五島列島の中学校にある合唱部を舞台に中学生たちの成長を描きます。 妊娠した音楽の松山ハルコ先生が産休をとることになり、代替え教員として松山先生の中学時代の友達、…
26年ぶりに卒業した高校の文化祭を見学してきました。 耐震補強のために柱と柱の間を×(バッテン)になるように梁が渡されていたほかは、私が通っていた当時と変わらない校舎に妙な気分になりました。 もちろん、知った顔などありませんが、教室、廊下、階…
対象年齢は小学生高学年でしょうか。挿し絵もたくさん入っていて気楽に読める本です。 マユコが家で洋服のデザインを考えていたら、空から光の玉がマユコめがけて落ちてきました。とっさに人形を盾にしたところ光の玉が命中!すると、あら不思議!人形に勇者…
市川拓司、小学館☆☆☆現在、私たちが暮らしている世界は優と雪乃にとって、とても生きにくい世界です。彼らの目には人々が自分の欲望をもてあまし、お互いに傷つけあっているように見えています。悲しい現実を目の当たりにするたび、彼らは 「優しくないね」 …