下町ロケット

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池井戸潤小学館
☆☆☆
本屋さんへいくと池井戸さんの本がいくつも平積みされています。大人気みたいです。でも、私は複雑な気分で本屋さんの本棚を眺めています。池井戸さんの本って企業内の勧善懲悪がテーマになっているように思います。そんな池井戸さんの本が広く支持される日本って病んでいるのかなと心配になります。
そんな、うつ病患者の心配はさておき、以下、読書感想です。

 

中堅の精密機械メーカーが様々な逆境を乗り越えて、宇宙ロケットの重要な部品を納品し、実際に宇宙ロケットを飛ばすまでのお話です。

 

逆境と言ってもプロジェクトXみたいな技術的な壁を打ち破る話しではなく、親会社からの一方的な取引中止、大企業からの悪意に満ちた敵対的買収、姑息で陰湿な銀行との駆け引き、社内の意見集約で悩む日々、部品を納品する企業からの理不尽な要求など、企業経営者が直面するドロドロした人間ドラマが中心のお話です。

 

こういった小説はリアリティーがないと感情移入できません。どれもこれも、実際に今も日本のどこかで起こっていることだからこそ、池井戸さんの小説は支持されるんでしょうね。

 

小説の中で主人公が部下に問いかけるシーンが心に残ったので引用します。

 

「お前、働くってことについて真面目に考えたことあるか?俺はな、仕事っていうのは、二階建ての家みたいなもんだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。だけど、それだけじゃ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。」

 

みなさん、夢を持って働いてますか?