うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

九月の恋と出会うまで

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松尾由美新潮文庫
☆☆☆
題名から恋愛小説のように思われるでしょうが、ただの恋愛小説ではありません。【ファンタジー小説】と【推理小説】と【恋愛小説】を足して、3で割ったようなお話です。

 

北村志織(27)が引っ越してきたアパート《アビタシオン・ゴドー》に暮らし始めてしばらく経ったころ、エアコンを取り付けるさいに使う壁の穴から男性の声が聞こえるようになります。驚いた志織が部屋の外を確認しても誰もいません。

 

もし、現実の世界でこんなことが起こったら、気味が悪くて一刻も早く引っ越すところですが、志織は正体不明の声の主と会話をするようになります。

 

声の主は、自分は未来から話しかけていると言って、ある方法を使ってそのことを志織に納得させます。その上で、将来起こる不幸を回避するために過去を書き換える手伝いをしてほしいとお願いするのです。

 

志織はお願いを引き受けるのですが、任務を遂行するうちに正体不明の声の主に好意をよせるようになってしまいます。そこで重要になってくるのが、

 

【では、未来の世界から壁の穴を通じて話しかけてくる男性は誰なのか?】

 

ということです。

 

はたして志織は、正体不明の声の主をつきとめて、気持ちを伝えることが出来るのでしょうか。志織と一緒に推理してみて下さい。