末永直海、世界文化社
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実は大金持ちの令嬢だったりする、27歳独身の「天未りさこ」が身分を隠してデパ地下で働いて、恋に仕事に大活躍するお話です。
りさこはデパートが大好き。子供の頃に親にデパートに連れてきてもらったときに感じたドキドキを27歳になっても忘れず持ち続けています。なので、仕事はデパート一筋。3つのデパートで働いて、失敗してクビになったり、売場が消滅して無職になったりしながら、今は4つ目のデパート、漣(さざなみ)デパートで働いています。
りさこは天然で空気がまったく読めない女なので怒られたってヘッチャラです。大好きなデパートで働けるだけで幸せなので、いつも明るく前向きにがんばっています。失敗もたくさんするけれど、持ち前の笑顔が周りの人間を「まぁ、イイカ!」という気持ちにさせ、良い結果へと導いていきます。
漣デパートは、ブラック企業がはびこる近頃の日本ではありえない寛容な会社なので現実味はありませんが、そこはファンタジーと割り切って読んで下さい。
本は厚いのですが、行間が広くとってあり、会話が多くてすぐに改行するので、アッという間に読める本です。