銀河に口笛

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朱川湊人朝日新聞出版
☆☆☆
昭和40年代に小学3年生だった男の子たちが経験した不思議で切ない物語です。

 

当時はコンピューターなんてものは一般家庭には影も形もなく、下町の貧乏な小学生たちの放課後と言ったら、外で集まって遊ぶということに決まっていました。この物語に登場する男の子たちも学校が終わると公園や秘密基地に集まってたわいないことをして時間を過ごしています。

 

そんな男の子たちの中から、困っている人から依頼を受けて解決するという遊びを発案した子が出て、仲間たちも賛同します。ここに、《ウルトラマリン隊》が結成されるのです。

 

この物語はウルトラマリン隊の隊員だった男の子が40代になって昔を懐かしがりながら、ウルトラマリン隊結成から、かかわった事件、そして、隊のその後について語るという内容になっています。

 

事件を捜査する中で、心優しい男の子たちは

 

『世の中にはどうにもならないことがある』

 

ということを学んでいきます。隊の中にはリンダという不思議な力を持った男の子がいて、ウルトラマリン隊の捜査が行き詰まったときに隊員のためにこの力を発揮してくれます。リンダはいったい何者なのか?ということが、読者をわくわくさせると思います。

 

私が小学3年生だったのは昭和50年代ですが、環境はこの本の男の子たちと似たようなものでした。あのころ、今の子供たちが遊ぶような道具は一つもありませんでしたが、放課後集まって、追いかけっこをしているだけで何時間も楽しく過ごせたことを懐かしく思い出しました。