今回は、どっぷり薙刀の話になっていましたね。ライバルとの戦い、憧れの先輩の活躍、スランプに悩む同級生、試合に出してもらえない部員の不満などなど。
15巻のクライマックスは何と言っても、主人公の旭がライバル視している寧々との直接対決です。
初めて出会ったときから、火花がバチバチ飛び交っていた主人公の旭と寧々がついに公式戦で戦います。出会ったときには寧々はすでに上級者で、旭は初心者だったんですから、公式戦の舞台で戦えるまでになった旭の成長には目を見張るものがあります。
《あさひなぐ》はスタープレーヤーの活躍ばかりを描くのではなく、試合に出れない部員の気持ちや、楽しいばかりではない部員同士の摩擦にも紙面を割いてくれているのが良いと思います。
私は学生時代に中学、高校と6年間、卓球に打ち込みましたが、苦い経験ばかりが思い出されます。運動部には私のように入部から卒業まで一度も日が当たらない選手のほうが多いんじゃないでしょうか。《あさひなぐ》は、そういった方々にも共感をもって読むことが出来る作品になっていると思います。
それにしても、夢中になれることがあるって素晴らしい!