うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

うさぎパン

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瀧羽麻子メディアファクトリー
☆☆☆
どこにでもいそうな普通の女子高生が主人公の物語です。そして、幽霊が登場するという一点を除けば、同じような境遇で、同じような経験をしている女子高生がいるかもしれないと思わせる内容です。

 

短編小説なので、あらすじを書いてしまうと内容が分かってしまい、読む気持ちが萎えてしまうので、主な登場人物の紹介を箇条書きで記すことにとどめます。

 

優子‥主人公。高1。小学校と中学校は私立の女子校へ通学した。高校から共学の学校に通うことになり、男子と初めて同じ教室で過ごすことに戸惑っている。

 

美和‥優子の家庭教師。大学院2年生。超難関大学で物理を学んでいる。とっても頭がイイはずなのに、そのことをまったく感じさせない。教え方が上手なうえに、くだけた話もできる。優子にとって、良いお姉さん的存在。

 

聡子‥優子が3つのときに亡くなった母親。幽霊として優子の前にだけ現れる。

 

ミドリ‥聡子が亡くなったあと、父親が再婚した相手。優子にとっては義理の母親。優しくて、心配性。優子とは仲良し。

 

富田くん‥優子の同級生で彼氏。明るく、クラスの人気者。優子とは食の好みが一致することで仲良しになる。

 

異性を好きになるってことは、どんなことなのかを扱った物語です。もしも、あらすじだけ紹介するとしたら、けっこうドロドロした話なのですが、受けとめる優子のキャラクターが幸いしてそうならずに済んでいます。何ていうか、

 

「好きになっちゃったら、しかたないよねぇ」

 

みたいな感じです。

 

男と女にはカップルの数だけ愛の形があるってことが書いてある本です。