私はバイオリンが好きで、働いていたころはお金を払ってコンサートへ出かけていました。無職になって定期収入がなくなると娯楽にお金を使うことができなくなって、音楽に関する支出はゼロになってしまいました。
そんな日常の中で朝刊に挟まっていたチラシを眺めていると、歩いて15分の所にあるショッピングモールの中で、音楽教室の生徒を集めるために先生たちがカルテットの演奏会を無料で行うと告知されているのを見つけました。30分のミニコンサートですが、
『久しぶりにバイオリンの音が聴ける!』
とその日がくるのを楽しみにしていました。
開始時間の20分も前に会場へ行って、最前列に着席。ところが、始まったとたんにガッカリ。私が聴いても【下手】と分かるレベルなんです。演奏した曲も難易度の低い曲ばかりで、私でも演奏できる曲でした。
なにより良くなかったのが、最後の曲の前に司会者が曲紹介をしているときに1stバイオリンの女性が2ndバイオリンに向かって、
「やっと最後だね」
と話しかけて苦笑いしたこと。
聞こえないと油断してご本人は喋ったんでしょうが、聞こえてますよ。
お金を払わずに聴いた演奏ですから、
【安かろう、悪かろう】
と納得するよりないんでしょうね。ハードルを上げすぎた私もいけなかったな。反省です。