うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

ざんねんないきもの事典

f:id:asuniwanarou:20161003134944j:plain

今泉忠明高橋書店
☆☆☆
小学生から、大人まで楽しく読める本です。

 

今まで地球上に登場した生き物の99.9%は絶滅してしまったそうです。

 

そんなに過酷な生存競争なのですから、最強の能力を持ち、合理的に行動する生き物が生き残るかと思いきや、そうではありません。

 

環境にピッタリと適応した生き物は、環境が変化したときに真っ先に環境に不適応な生き物になってしまうため、絶滅する可能性が高くなってしまうのです。

 

だから、生き残りには多様性が重要になってくるのですが、それでも人は最適化された生き物が正しくて、最適化されていない生き物は間違っているように見えてしまいます。

 

この本では、現在の私たちから見ると、非合理的な行動や、無価値に見える能力を持った生き物ばかりが紹介されています。ですが、将来、地球の環境が変化したときに、ここで紹介された残念な生き物たちが、紹介された能力を使って繁栄するのかもしれません。そんな風に考えながら読むと、とても楽しい本です。

 

最後に、この本を監修された今泉忠明さんが、生き物たちの栄枯盛衰を研究してきて辿り着いた考えが、人生の浮き沈みにも通じるなと思ったので紹介します。

 

☆地球で生き残るコツ
かつて、地球の王者は、巨大な恐竜でした。
しかし今、恐竜は一匹もいません。
とつぜん落ちてきた隕石のせいで、地球が寒くなってしまったからです。
食べ物が減り、お腹をすかせた恐竜たちは、寒さに凍えて滅んでしまいました。
どんなに強い生き物でも、地球の環境がガラリと変われば、あっという間に滅んでしまう。
これが自然の厳しい掟。
地球がいつ、どう変わるのか、誰にもはっきりと分からないので、進化に正解はありません。
生き残れるかどうかは、もはや運しだいなのです。