うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

か「」く「」し「」ご「」と「

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住野よる、新潮社
☆☆☆
仲良し高校生5人組の高校2年生から3年生までを描いています。

 

特別なことは起こらなくて、5人の感情の些細な動きを終始描いているだけです。

 

5人には秘密があって、向かい合っている相手の感情が映像化されて見ることができます。しかし、読心術ではないので、相手の考えが詳細に分かるわけではありません。ポーカーフェイスを装っている相手であっても喜怒哀楽が分かるというだけです。

 

5人は自分だけが能力者で、他の4人は普通の人だと思い込んでいるのですが、5人全員が能力者で、相手の喜怒哀楽に振り回されているのがおかしくもあります。

 

高校生のころというのは、学校が世界のほぼ全てで、自分もクラスメイトとの人間関係に毎日翻弄されていたので、こういった小説も成立するのかなぁ、と思うのですが、高校を卒業して30年以上経った私には、正直退屈でした。

 

ターゲットにしているのは、中学生から高校生までかと思います。大学生になると長時間、同じメンバーが狭い教室に押し込められて時間を過ごすという環境ではなくなりますから、高校生までとは世界の広がりが違うと思うからです。