三沢ケイ、宝島社文庫
☆☆☆
27歳の独身女性が社内恋愛の失敗から会社を辞めて職探しをして、新天地の不動産会社で再起を図るという物語です。
若くて綺麗な女優さんをキャストして、テレビドラマ化するのにちょうど良い原作になると思います。
ただし、ストーリーが王道から一歩も外れず終わってしまうので、私のように活字中毒で、四六時中、本を読んでいる人には、退屈な内容です。強く推薦する本ではありません。
私が編集者だったら、どうするか考えました。
主人公が、若い、美人、素直、努力家という設定なので、手を入れるのは脇役となるでしょう。
脇役にクセの強い上司を入れるとか、才色兼備な恋のライバルを登場させるとか、作家に助言します。
量産型のお仕事小説です。大外れではありませんが、本をたくさん読む方には、
「コレ、どっかで読んだことなかったか?」
と記憶を確認することになる小説です。