何の取柄もない55歳、うつ病の無職です。
夕食のときにテレビニュースを見ながら食べているのですが、毎日のようにオオタニショウヘイの活躍を伝えていて、鬱陶しく感じているのは私だけでしょうか?だって、オオタニショウヘイがホームランを打っても私の生活に1ミリも関係ありませんから。
55年も生きてきて、何も成し遂げていないので、活躍している人を見ると惨めな気持ちになります。
そんな私が、つい先日、公務員時代の同僚とお花見をしてきました。お酒で酔ってきたころ、つい、
「何も成し遂げずに55歳になってしまったなぁ」
とつぶやいたら、飲み仲間が、
「伊能忠敬が日本地図を作り始めたのは55歳からだよ」
と教えてくれました。
翌日、ネットで調べると55歳から作り始めて71歳まで作業に当たっていたそうです。高齢だったため、地図の完成を見ることなく73歳で亡くなりました。しかし、彼が測量して作ったデータをもとに完成した地図が当時の世界では最高水準の地図だったことは有名です。
移動手段が徒歩しかなかった時代に、今とは比べ物にならない貧弱な機材で測量しながら日本の海岸線を一周するなんて、気が遠くなるような大事業です。
過去の偉人の業績から、55歳からでも何かできるかもしれないと少しだけ勇気が湧きました。
そして、私の愚痴にとっさに教養ある言葉で励ましてくれた友だちに感謝です。彼は現在も役所で働いていて、管理職として忙しくしているので年に一度会えるかどうかなのですが、これからも繋がりが切れないようにしていきたいと思いました。
人はたくさんいるのですが、人材は少ないですからね。こんな返事ができる人は貴重です。