稲垣えみ子、ポプラ社
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稲垣さんは一橋大学卒業後、朝日新聞に就職し、50歳で退社します。そして、53歳のときに音楽情報雑誌の企画で、小学生のときに止めたピアノに再挑戦し、その経緯をエッセイに発表しました。この本はそれをまとめて出版したものです。
長くピアノを中断していて、時間ができたから始めてみたいなんて人が読めば共感できることがたくさん書いてあります。
ピアノだけでなく、他の楽器でも共感できることはあるので、大人になってから、できれば50歳以降に始めた方に読んでもらいたいです。
人生の折り返し地点を過ぎてからピアノに取り組むってどうなのか?気力、体力が衰えるなかで、絶対にプロになれる可能性もないのに練習する意味は?
腱鞘炎になるまで練習しても上手くならない!50歳を過ぎてからのピアノとの向き合い方について。
つっかえたり、どこを弾いているか分からなくなったり、ハプニング続出の大人の発表会。大人が発表会に出る意味は何?
などなど、肩の凝らない親しみやすい文章で書かれています。
私が共感したところは、稲垣さんが初めて先生と出会うシーンです。雑誌社が先生を紹介してくれるのですが、若いイケメンの先生に出会って喜ぶところです。私もどうせ習うなら若い美人の先生が良いです。それで優しかったら言うことなしです。みなさん同じですよね?