柚木麻子、文藝春秋
☆☆☆
中高一貫の女子校から疎遠になることなく、月1回のお茶会をずっと続けることで友情を絶やさずにやってきたアラサー女子4人組の物語です。
5つの短編から構成されていて、前半の4つまでは4人組のうち一人を主人公にして、他の三人が主人公を助ける側になるという筋立てになっています。
登場するのは以下の4人です。
咲子)ピアノ講師。清楚な美人。派手さはないが、堅実でしっかり者。
由香子)唯一の既婚者。専業主婦。料理が得意で、レシピを載せたブログは書籍化されるほどの人気。性格はおっとりしていて、控えめ。
満里子)化粧品会社の実演販売員。人目を惹く美人。これまで、男たちからお姫様扱いを受けてきたため、少しだけ我儘。
薫子)文芸編集者。優等生タイプ。自分に厳しすぎるので、仲間に甘えるのが下手。
こんなタイプが異なる4人が固い友情で、恋愛、仕事、夫婦生活、嫁姑問題まで解決しちゃうというお話です。
どのお話も、4人にまんべんなく活躍の場があり、爽やかなラストが用意されているのが好印象でした。