学校が夏休みになって、子供たちが平日の映画館に押し寄せる前に《メアリと魔女の花》を見てきました。
対象年齢は小学生以上だと思いました。小難しい話は一切ないし、エロ、グロともにありませんので、子供に見せて安心のアニメ映画です。
ネット上では、「ジブリのパクリ」なんて悪口を書き込む人もいるみたいですが、私はお話が面白ければOKなので、気になりませんでした。逆に、ジブリが好きな人には積極的にお勧めできる作品です。
メアリという10~12歳に見える少女が、森の中で見つけた、とても珍しくて美しい花の力を使って短期間の間だけ魔法使いになり、冒険するファンタジーです。
善良だった大人が、偶然手に入れた強い力のせいで人が変わってしまいます。魔法技術の進歩のために行われる動物実験で、犠牲が出るのはやむを得ないと考えるようになってしまった大人に対し、メアリは難しいことは考えず、友だちや動物たちを守りたいという気持ちから抵抗を始めます。メアリは友だちや動物たちを悪い大人から助け出すことができるのでしょうか、というお話です。
『強すぎる力は、人間に制御できない』
というようなセリフがあって、劇中で、メルトダウンを連想させるシーンがあります。
私は、現実に存在する制度や物質には長所と短所が両方備わっていて、長所だけのものは存在しないと思っています。強い光を放つものは、必ず濃い影を生むものです。
しかし、今、私たちの身の回りにある便利なものすべてを捨てて生活できるかといえば、難しいのが現実です。新しい技術を手にするたびに人間は、利益を最大にし、リスクを最小にする取り組みをずっと続けていかなければならないのだと思います。