2チャンネルで、《50年前にコンピューターはなかった》というお題で雑談されたあとを見つけ、楽しく読みました。
今では信じられないけれど50年前にコンピューターはなかったんです。厳密にはアポロが月に行ったのが1969年なのでその頃にコンピューターはあったわけですが、当時のコンピューターは軍隊とか、研究機関で使われる特殊でとても高価な物で一般に普及するなんて夢のような話でした。
雑談の中で皆さんが《あれはイノベーションだった》と共通して書き込みしていたのが、GUIの発明とiPhoneの発売です。この2つについては私も、「そうそう!」と声に出してつぶやきました。
GUIは若い人たちには当たり前すぎて言葉も必要ないため知らない人もいるでしょう。グラフィック・ユーザー・インターフェースの頭文字を取って名付けられたものです。要はアイコンをクリックしてコンピューターを操作することです。
私が初めて使ったコンピューターはコマンドを覚えて、それをいちいちキーボードから入力しないと動作しなかったのです。そのため作業効率が悪く、なおかつ勉強しないと操作できないためマニアと仕事で必要な人にしか広まらなかったのです。
GUIを最初に搭載したのはアップルだったのですが、爆発的に普及させたのはマイクロソフトの《Windows95》でした。これの発売日が1995年8月25日です。私の経験上では、この日からIT革命です。私が国家公務員になったのが91年なのですが、その頃の役所ではソロバンを使っている人がいました。
次のイノベーションがiPhoneです。Windowsの登場はオフィスの風景を変えましたが、iPhoneの登場は目に見える景色すべてを変えたと言っても過言ではないでしょう。
iPhoneの登場まで、世間では《ユビキタス》という言葉が頻繁に使われていました。これも若い人には当たり前すぎて言葉も必要ないことなのですが、いつでも、どこでもネットに接続できるという意味です。ユビキタスを実現すためにいくつもの失敗ガジェットが世に送り出されたのですが、iPhoneが決定打になったわけです。
iPhoneの発売が2007年6月29日です。まだ20年経ってないんですね。それでこんな世界になってしまうなんて!本当に便利な物が生まれると「あっ」と言う間に広まる良い例です。
Windows95から数えてもまだ30年経っていません。こんなに短期間で世界が変わってしまったのだから、これから10年先の未来を正確に予想できる人なんていないでしょう。