ふた月前に知り合いのIさんからお茶に誘われたので、二人の家の中間にある駅の近くで会ってブラブラしたり、お茶したりしてきました。
Iさんは現在70歳で90代の母親を介護しています。お母さんは食事も排泄も一人でできないのでとても大変そうです。
そんなIさんはマンションに住んでいるのですが、その前に住んでいた一戸建ての家も所有していて、今は妹さんが一人でそこに住んでいます。そして、
「広い一戸建てに妹一人しか住んでいないから、そこで合奏しない?」
と提案されました。
私以外にもう一人誘っているそうで、三人で練習半分、おしゃべり半分くらいの気楽な会にしたいそうです。
私は孤独に悩まされている人間なので、そんなお誘いなら大歓迎です。その場で承諾したのですが、あれからなんの進展もありません。
あの日の帰り道、「介護が大変だから気を紛らすために楽しい計画を考えたかったんだな」、という現実的な考えの私と、「もしも実現したら楽しそうだな」、という期待する私がいたのですが、どうやら実現しない方向へ向かっている気がしてきました。
実際問題、70歳の人が食事と排泄が一人でできない人の介護をしてたら、それだけでグッタリしてしまって合奏のための練習をするとか無理です。だから、裏切られたとかの気持ちはまったくないのですが、やっぱり残念と思ってしまいます。
今、54歳になって学生の頃を思い返すと、やりたいという気持ちと行動力さえあれば実行に移すことができた季節がいかにめぐまれた時間だったか、今ならわかります。
若い人たちには、チャンスがあって挑戦できるなら、迷わずに挑戦することを選んでほしい。歳をとると挑戦することもできません。