テレビは見なくなったけど、新聞をとっているので毎日テレビ欄は見ている。
すると、20代の頃からお姫様役しかやったことのないアラフォー女優が、イタリアを旅行する番組を二時間特番でゴールデンタイムに放送する民放キー局があって驚いた。
この番組を見つけたときに思ったのは、
「テレビ局ってマーケティングとかしないのか?」
でした。
円安物価高の日本で、贅沢なイタリア旅行を満喫できる人数ってどのくらいだろうとか考えないのだろうか?
番組説明には、
《イタリアの絶景、美術、グルメをあますところなくお伝えします》
とあった。
高度経済成長の時代の日本も貧しかったけど、それでも、この様な番組の需要がありました。それは、当時の日本人が、【今日より明日が良くなる】と思っていたからで、いつか自分たちもスター芸能人のように外国を旅する日が来るんじゃないかと思えたからです。
でも、今はどうなんでしょうねぇ?10年後の日本は今よりも豊かになっていると信じている日本人って何人くらいいるんだろう?
「いつかは自分も」
と思いながらなら見る旅番組と、
「一生行く機会なんてないだろう」
と思いながら見る旅番組では、どちらが需要がある?
私がテレビ局の偉い人で、番組の企画書を見て、制作するか否かを決定できる立場にあったら絶対に不採用です。
お姫様役しかやったことがないアラフォー女優がイタリアで贅沢の限りを尽くすところなんか見たくないですよね。