経済ニュースを見ていたら、Neuralink Corporationというアメリカの新興企業がコンピューターと脳を接続して、脳の機能拡張をしようとしていることが紹介されていました。
現段階では、思考するだけで画面上のボタンをクリックする程度しかできないらしいのだけど、実験をはじめたころからは格段の進歩を遂げているそうです。
ゆくゆくは、脳の中にチップを埋め込むことで記憶を外部装置に書き込んだり、常時AIと相談しながら問題に対処したり、人間では不可能な速さで計算したりできるようになるそうです。
この研究の中には、【記憶の編集】も含まれていて、過去に強い恐怖を経験した人(PTSD)を治療する目的で研究が続けられているそうです。
今のところこの会社の治験者になれる人は交通事故などで手足が不自由になり市販のコンピューターが使えない人に限られているそうですが、記憶の編集に関する治験者を日本で募集するなら、参加したいなと思いました。
私は太宰治の
「恥の多い人生を送ってきました」
という告白にすごく共感を覚える人間なので、嫌な思い出を全部フォーマットしてもらって、なんなら自分がどんな人生を送ってきたどこのだれか分からない人間になりたいのです。
今は研究が始まったばかりの分野ですが、コンピューターにしろ、ロケットにしろ、はじめは「そんなことできるの?」と誰もが懐疑的なことを大真面目に取り組む人たちが基礎研究を積み上げたことで実現しているわけだから、百年後には記憶の編集も実現していると思います。まぁ、私はその恩恵を受けられそうにないのが残念。
それにしても、アメリカという国は問題も多い国だけど、このような夢みたいな研究に投資資金が集まるところはすごい国だなと感心します。