木暮荘物語

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三浦しをん祥伝社

☆☆☆

小田急世田谷代田駅から徒歩圏内に建っている、家賃が安いことだけが取り柄の古い木造アパート《木暮荘》に住んでいる人とそれに関係している人を主人公にした短編集です。

 

7人が登場します。上は定年退職したお爺さんから、下は女子大学生まで、年齢、性別、職業など共通項のない人々が次々と登場します。

 

1人のお話は約50分で読めます。

 

私は、お金持ちはお金持ちと付き合うし、貧乏人は貧乏人と付き合うようになると思っています。安いことだけが取り柄の木暮荘には貧乏人が住んでいるので、お話はそのようなものだと思ってください。ですから、主人公と一緒に成功体験したいとか、《ほっこり》した気持ちになりたいなんて人には向きません。

 

ただし、東京に暮らす庶民の日常を工夫もなくお話にしてもつまらないので、ありそうでないお話が詰め込まれています。たとえば、定年退職したお爺さんが妻ではない女と愛のあるセックスをしたいと強く願ったらどうなるか、なんてお話です。

 

感動するとか、ためになる本ではないけれど、肩がこらない内容なので、暇つぶしには最適です。