丹下健太、河出書房新社
☆☆☆
読み終わって、
「題名が内容をそのまま表している本だなぁ」
と思いました。
主人公は、25歳前後と思われる独身男性で、派遣社員をしています。
ニートよりはましなのですが、物語の中で努力と呼べるようなことは一切せず、
・風俗で性欲を処理する
・仲間と朝まで酒を飲む
・所持金がなくなるまでパチンコを打つ
などして、ただただ無為に時間を過ごします。まさに、
【マイルド生活スーパーライト】
なのです。
私の祖母は、私が高校生のころから介護が必要になり、それを身近に見ていた高校生の私は、
『いつまでも健康ではいられない』
と肌で感じてました。
だから、社会人の間にできるだけ貯金しなきゃ、と考えていたので、就職してスグに給与天引き貯金を始めたし、風俗やギャンブルで散財するとかは思いつきもしませんでした。
共感したり、ためになったりはしなかったけれど、この物語の主人公のような人が60歳になっても貯金ゼロになるんだなぁ、と分かりました。
しかし、将来に不安を持ちながらコツコツ貯金して、60歳で2千万円貯める人生と、なんの心配もなくのんきに宵越しの金は持たない生活を続けて60歳になる人生とでは、どちらが幸せかは微妙ですね。