夏休みの友達が旅行先から写真付きのメールを送ってきます。
「楽しそうだなぁ。」
「私もどこか、行きたいなぁ。」
と、無職で毎日休みの私も思いました。
といっても、収入がない私が旅行なんて夢のまた夢です。でも、エアコンのない部屋でジッとしてきた生活もそろそろ精神的に限界です。
「そうだ、映画でも見に行こう!」
と思いつき、ネットで上映時間を調べてから映画館へ行くことにしました。そこは平日の一番最初の上映を通常1,800円のところ1,300円に割引することを売りにしている映画館なのです。
数カ月ぶりの遠出なので、ウキウキしながら自転車を30分こいで映画館へ。
私「大人一枚下さい。」
店員「1,800円になります。」
私「えっ、1,300円じゃないんですか?」
店員「1,800円です。」
二人の間にある料金表を見ると、大きな目立つフォントで
【平日、ファースト・ショウ1,300円】
とありますが、よ~く見ると下の方に括弧書きで小さく
【※一部作品を除きます。】
と但し書きがあります。私が見たい【ミッション:インポッシブル】は人気作品のため割引しないようです。
《こんなの気付かないよぉ!》
と心の中で叫びつつ、日ごろの耐乏生活を思い出し、
《500円は大金だよなぁ。》
と数秒のうちに考え、
私「じゃ、結構です。」
店員「えっ?」
意外そうな顔をした店員を残し、映画館をあとにしました。
普通の人は、『なんだ、そうなの!』と思っても、『せっかく足を運んだのだし、見ていくか。』となるんでしょうが、普段、缶ジュースを買うのにも数分悩んで決断している私に500円の予定外出費は無理でした。そして、寄り道せずに、再び自転車を30分こいで帰宅。ほんと、くたびれもうけでした。
料金表に大きく書かれた煽り文句だけでなく、料金表の下のほうに小さく書かれた文字まできちんと確認すれば良かったんですが、やっぱり分かりづらいと思いました。
やり場のない怒りがわいて、気晴らしで外出したのに、かえってストレスを溜める結果になってしまいました。(泣)