1月30日の読売新聞の《名作を訪ねて》のコーナーで【究極超人あ~る】が紹介されていました。1985年~87年にかけて週刊少年サンデーで連載されていたマンガです。
私が高校生のころに夢中で読んだマンガだっので、記事に見入ってしまいました。
当時、学校の部活を題材にしたマンガといったら、プロスポーツが成立するような競技人口の多い運動部のマンガしかなく、写真部を題材にしたマンガはとても斬新でした。
内容も、それまでのスポーツ根性物(通称、スポ根)とは真逆で、間抜けなアンドロイドと、その日暮らしを楽しんでいる写真部員たちとの思わず脱力してしまう日常を描いたものでした。
作者の【ゆうきまさみ】サンが当時を振り返って、『編集長がなぜ受けるのか分からない』と言っていたことを記事の中で語っています。
ゆうきサンは、
『世の中、きつきつだから、読んで脱力するものが求められている』
と分析しているのですが、これって、今の世の中で【おバカタレント】が求められている理由と同じですよね。
社会に出れば、どこもかしこもマニュアルや規則でがんじがらめで窒息しそうです。ストレスをいっぱい溜め込んで家に帰ってテレビをつけたとき、イイ歳した大人が小学生みたいな受け答えをしていると、緊張していた心と体が脱力して、ホッとしますから。
脱力系ギャグマンガがヒットするのは、ストレス社会あってのことなんでしょうね。