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《バブル世代》と呼ばれる人たちを様々な角度から論じた本です。と言っても内容はとても軽く、読むと賢くなるような本ではありません。
「こんなにチャラチャラ生きられた世代がいたのか!」
と思うのがせいぜいです。
これを読んで一番に感じることは、社会へ出るときに景気が良いか、悪いかは一生を左右するということです。
私はこのブログで、人生は運に左右されると言い続けていますが、この本を読んでいるとつくづく実感させられます。
この本ではバブルを経済学的視点で論じていません。そこで、バブルがいかに異常だったかをチョット書いておきます。
株式が高いか安いかを見る指標としてPERというのがあるんですが、普通の値は約15です。では、バブルの頃の日経平均のPERはと言うと、なんと約80でした。あの頃の日本人がいかに浮かれていたのかが数値で分かるというものです。
それにしても不思議なのが作者の酒井さんです。バブル時代に身に着けたチャラチャラした生活をバブル崩壊後もずっと続けています。失われた30年なんて酒井さんにはまるで関係なしです。文筆家という職業はそんなに儲かる職業なのでしょうか?謎です。