うつ病、無職の雑記帳

孤独です。しあわせになりたい。

もう一度、君に恋をするまで。

早迫佑記、スターツ出版文庫

☆☆☆

高校一年生のクリスマス、月島美麗は密かに思いを寄せる同級生の藤倉羽宗が音楽室で女の子と抱き合う姿を目撃してしまう。

 

美麗は中学生のときから羽宗に恋をしていました。羽宗の志望校が地域最難関の高校だと知ってから、羽宗の傍にこれからもいたいという一心で猛勉強し、合格を果たします。

 

そうやって入学した高校だったのに羽宗は美麗ではない女の子を選んでしまった。これまでの努力はなんだったのか、悲しみにくれる美麗の前に見知らぬお婆さんが現れて、

 

「今の記憶を残したまま、一年前に戻してあげられるけどどうする?」

 

と声をかけてきました。

 

美麗は一年前のクリスマスにタイムスリップします。やり直すことになった美麗は恋を成就させることができるのでしょうか、というお話です。

 

女子高生、恋、タイムスリップ、という設定で書かれた青春恋愛小説です。

 

本を読む目的に疑似体験するためというのがあるかと思うのですが、読んでいて54歳初老男性である私が美麗と同じ時間を過ごした気分になってしまいました。

 

好きという気持ちだけで異性を想うことができるのは25歳くらいまでじゃないかと私は思っています。26歳以降になると学歴や年収をまったく考えずに異性とお付き合いすることはとても難しいです。

 

この本の主人公である美麗は、羽宗が好ましい青年ということだけで一途に追いかけるんですが、こんな恋ができるのは一生のうちでもほんの短い間だけです。

 

54歳になってしまった私がこれからこんな恋をすることは絶対にありえませんが、40年前を思い出して切ない気持ちになりました。

 

2018年の《小説家になろう×スターツ出版文庫大賞》受賞作品です。なので、文章はしっかりしています。

 

この本の感想を一言で述べるなら、

 

【命短し恋せよ乙女】

 

です。